みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

シオンへの大路

詩篇 84篇

 夕方よく見かけるのは、ブレーツェル(Brezel)をかじる姿。特徴ある結び目の形をし、茶色の、粒塩がまぶされている硬いパンのことです。昨日は私たちと同じ世代の女性がかじり、小さな子どもがかじる姿を目撃!。一昨日はバスの運転手さんがかじっていました。私も大好きで「小腹が空いた時」にかじります。ブレーツェルの場合は、「食べる」よりも「かじる」が合っているかもしれません。

 84篇は、「なんと……でしょう」が連なります。主の宮に集う喜びがあふれ伝わってきます。そして、「なんと……」と言って胸が詰まるほど感動している詩人の心が、読む者にも伝わってきます。

 さらにここには、「万軍の主よ」ということばも繰り返されています。主をこのように呼びかけるだけでも、弱い自分とともにこの方がおられることゆえに、力が湧いてきます。

 エルサレムへの巡礼は、やがてそこに建つ主の宮を見上げた時に、これまでの旅の苦労が吹き飛び、表現し尽くせない喜びに心が満たされたことでしょう。自分たちがそのような者であること、いや、主がそのようにしてくださった自分たちについて、詩人は「なんと幸いなことでしょう」と声を上げるのです。

 ここには「あなたの住まい(聖所)」、大庭、祭壇など、主の宮の各所が並びます。しかし、詩人は主の宮の建物としての素晴らしさを歌い上げているのではありません。そこに住むと約束された主を賛美し、主が臨在するそこに来ることができた自分(たち)を、「なんと幸いなことでしょう」と言うのです。

 5節に「心の中に、シオンへの大路のある人」はなんと幸いなことかとあります。涙の谷を過ぎるような時でも、そこが神の祝福豊かなところになるのです。

 さらに、12節に「あなたに信頼する人」はなんと幸いなことかと歌います。どこに住んでも、どこにあってもイエス・キリストによって神の子どもたちとされた者には、シオンへの大路があるのです。